こんにちは。くま田です。
先日、歴史の学習まんがを紹介させていただきました。
今回は歴史小説を紹介させていただきます。
くま田は、学生時代はあまり日本史は好きではなかったのですが、大人になってから読み始めて、面白さに目覚めたような感じです。
勉強では、年号を覚えるような形でしたが、小説では流れで話を覚えられるので退屈しませんし、別の陣営側からの話を読むことで、逆の立場からの見え方も分かるようになり、総合的な視点で理解できるようになるので、おすすめします。
時代別にまとめてみましたので、参考としていただければと思います。
歴史小説 15冊、補足の書籍 5冊となります。
個人的に好きな作家が、山岡荘八さん、司馬遼太郎さんなので、お二人の書籍の率が高めです。
※書籍によっては、電子書籍しかないものもありますので、購入の際はご注意ください。
■一覧
■平安時代・鎌倉時代
1.山岡荘八 源頼朝
2.司馬遼太郎 義経
3.池宮彰一郎 平家(平清盛)
■安土・桃山時代
4.山岡荘八 織田信長
5.山岡荘八 豊臣秀吉
6.山岡荘八 徳川家康
7.山岡荘八 伊達政宗
8.新田次郎 武田信玄
9.海音寺潮五郎 天と地と(上杉謙信)
10司馬遼太郎 国盗り物語(斎藤道三)
■幕末
11.山岡荘八 坂本龍馬
12.山岡荘八 徳川慶喜
13.司馬遼太郎 燃えよ剣(土方歳三)
■明治時代
14.司馬遼太郎 坂の上の雲
■昭和時代
15.山岡荘八 小説 太平洋戦争
■知識編
16.浅野裕一 孫子
17.マキアヴェッリ 君主論
18.クラウゼヴィッツ 戦争論
19.成美堂出版 図解 日本史
20.成美堂出版 図解 戦国史
■平安時代・鎌倉時代
・山岡荘八 源頼朝
この書籍は源平合戦の話ですが、父親の義朝が、平清盛に敗れるところから始まりますし、その後も、伊豆に島流しになったりと全体的に暗めな話になっています。
しかしながら、この後、源氏が盛り返していくにあたり、このようなエピソードも知っておくのもよいかと思います。このお話では木曾義仲の討伐までですので、源平合戦としては途中までのお話となっております。
平氏一門の横暴に抗して立った源氏最後の反乱は失敗に終る。この平治の乱に初陣した13歳の頼朝は、落武者となって吹雪の近江路をさまよう。父義朝(よしとも)は非業の死、兄の義平も捕われて斬られた。頼朝も捕まり京へ送られる。源氏一統の血を残らず絶やし、後顧の憂いを除かんとする平清盛の断は、むろん斬首。
講談社 BOOK倶楽部 源頼朝(参照 2021.12.11)
・司馬遼太郎 義経
こちらは義経側の視点で描かれた作品ですね。
富士川の戦い、鵯越(ひよどりごえ)、屋島の戦い、壇ノ浦の戦いと、源平合戦での主だった戦いが描かれております。
平氏討伐後、源氏に追われることになるのですが、このあたりのエピソードはかなり軽めの記載となっております。
みなもとのよしつね――その名はつねに悲劇的な響きで語られる。源氏の棟梁の子に生まれながら、鞍馬山に預けられ、その後、関東奥羽を転々とした暗い少年時代……幾多の輝かしい武功をたて、突如英雄の座に駆け昇りはしたものの兄の頼朝に逐われて非業の最期を迎えてしまう。数奇なその生涯を生々と描き出した傑作長篇小説。
文藝春秋BOOKS 合本 義経(参照2021.12.11)
・池宮彰一郎 平家(平清盛)
源平合戦は、源義経の活躍の表現が大部分を占めると思いますが、こちらは、平清盛側の視点で進んでいきます。
いかに清盛が出世していくかというところが厚くなっておりますので、源平合戦のエピソード的な位置づけで読むと楽しめると思います。
後白河院政と結び、藤原官僚制の停滞を打破した新興武家勢力・平清盛。厳島神社、南宋貿易など、宗教、経済の改革に踏み込む清盛と、日本史上初めて政治と謀略を芸術と考えた法皇の権力をめぐる熾烈な駆け引き。
KADOKAWA 平家 上巻(参照 2021.12.11)
■安土・桃山時代
・山岡荘八 織田信長
山岡荘八さんの織田信長ですね。全5巻と短めですので、一気に読み進められると思います。
この本を読むといかに信長が優秀なのかわかるようになると思います。
槍の長さを敵国より長くし、統一することで隊としての強化を行っているところは、そんな考え方があるんだな、と思いました。
特に今川義元を討ち取った、桶狭間の戦いは、情報戦、馬による起動戦、狭い土地に誘い込むことにより兵力差をカバーするなど、運もあったとは思いますが、かなりの高度な戦いとなっておりますので、本当に面白いです。
下の方で紹介している、 浅野裕一さんの孫子と合わせて読んでいただけると、戦略、戦術が理解できるようになるので、更に面白くなると思います。
吉法師(信長)は、奔放奇抜な振るまいで家中のひんしゅくを買う”うつけ者”。だが、燕雀いずくんぞ鴻鵠の志を知らん。手始めは尾張織田の統一だ。美濃の梟雄斎藤道三から娘の濃姫を娶った信長は、アンチ信長派の旗印となっている弟の殺害を決意した。戦国の世に彗星のごとく出現した驕児の若き日々から、本能寺の変まで。戦国を駆け抜けた稀代の武将の本質を見事に描き切る。
講談社 BOOK倶楽部 織田信長 全5巻合本版(参照 2021.12.11)
・山岡荘八 豊臣秀吉
山岡荘八さんの豊臣秀吉ですね。
織田信長→豊臣秀吉の話に流れていきます。
秀吉はとにかく、正攻法でいけないところは、抜け道がないかいう切り口で解決法を探すところが上手いですね。
美濃の稲葉山攻め、浅井攻めは本当に秀吉らしいですね。
低い身分から、織田家臣団のなか頭角を現し、日本を制した関白太政大臣豊臣秀吉。その目はさらに大陸に向かった。だが二度にわたる朝鮮出兵は大誤算、自らも病にたおれた。幼い秀頼の行末、武将たちの不和、運命の急激な下り坂に焦りもがきながら太閤は、六十二歳の生涯を閉じた。 露とおき露と消えぬるわが身かな 浪花のことも夢のまた夢(伝時世)
講談社BOOK倶楽部 豊臣秀吉 全8巻合本版(参照 2021.12.11)
・山岡荘八 徳川家康
山岡荘八さんの超大作ですね。26巻とかなり長いですが、本当に面白いです。
実際は、織田信長、豊臣秀吉の内容も入っておりますが、織田信長→豊臣秀吉→徳川家康と読むことで、復習となるかと思います。
一回で読みたい方は、、徳川家康から入ってもよいかと思いますが、全26巻は長いため、短めな織田信長から入った方が良いように感じております。
竹千代(家康)が生まれた年、信玄は22歳、謙信は13歳、信長は9歳であった。動乱期の英傑が天下制覇の夢を抱くさなかの誕生。それは弱小松平党にとっては希望の星であった──剛毅と智謀を兼ね備えて泰平の世を拓いた家康の生涯を描いて、現代人の心に永遠の感動を刻む世紀の大河ドラマ巨篇!
講談社BOOK倶楽部 徳川家康 全26巻合本版(参照 2021.12.11)
・山岡荘八 伊達政宗
奥羽米沢城に、伊達政宗が呱々の声をあげた永禄十年(一五六七)。一代の英雄織田信長によって、戦国も終熄に向かい始めていた。しかし、奥羽はこの時期こぞ、まさに戦国動乱のさなかだった。政宗を万海上人の生まれかわりとする期待が大きいほど、反動もまた大きい。生家と伊達家の滅亡をおそれ、政宗殺害を企てる実の母と実の弟。肉親ゆえに激しく渦巻く愛憎。ついに政宗は、涙をのんで弟を斬る。血がたぎるほどの叛骨魂を秘めながら、豊臣秀吉という悍馬を操って、さまざまな危機を脱していく政宗、だが関白秀次と結んで企てたという謀反の嫌疑がかかる。関ヶ原、大阪冬の陣、夏の陣、そして徳川の世。天下制覇の野心を秘めて激動の時代を生きた英傑独眼竜政宗の生涯をえがく長編。
講談社BOOK倶楽部 伊達政宗 全8巻合本版(参照 2021.12.11)
・新田次郎 武田信玄
父・信虎を駿河に追放した武田信玄は、信濃に怒涛の進撃を始め、信濃を攻略する。天下統一を夢みる信玄は、京都に上ろうと志す
文藝春秋BOOKS 武田信玄 風の巻〈新装版〉(参照 2021.12.11)
・海音寺潮五郎 天と地と(上杉謙信)
戦国史上最も戦巧者であり、いまなお語り継がれる武将・上杉謙信の半生と武田信玄との川中島合戦の死闘を活写した大河歴史小説!!
文藝春秋BOOKS 天と地と 上(参照 2021.12.11)
・司馬遼太郎 国盗り物語(斎藤道三)
織田信長の妻 濃姫の父親である斎藤道三から、織田信長に続いていく物語ですね。
貧しい油売りから美濃国主になった斎藤道三、天才的な知略で天下統一を計った織田信長。新時代を拓く先鋒となった英雄たちの生涯。
新潮社 国盗り物語〔一〕(参照 2021.12.11)
■江戸時代
特になし
■幕末
・山岡荘八 坂本龍馬
坂本龍馬、19歳。ふるさと土佐をあとに江戸は北辰一刀流の名門千葉貞吉の道場で修業中の身だ。1853年夏、ペルリ来航し江戸の町は大騒ぎ。黒船撃退を叫ぶ仲間たちの激論珍論をよそに、龍馬はひとり茫洋と構え、その天稟(てんぴん)の資質にまだめざめない。望郷の念にかられ、高知に帰った彼の身に何かが起こる。
講談社BOOK倶楽部 坂本龍馬 全3巻合本版(参照 2021.12.11)
・山岡荘八 徳川慶喜
激動の幕末から維新を“水戸精神”で生きた最後の徳川将軍慶喜の苦渋にみちた半生──。黒船の来航は、長い間鎖国を続けてきた日本を動揺の渦に巻きこんだ。幕府内は開国派と攘夷派の対立が深まり、将軍継嗣問題も持ち上がって、超非常事態を迎える破目となる。この時の流れに、慶喜の胸中を走るものは……。幕末維新のもう一人の主人公の内実。
講談社BOOK倶楽部 徳川慶喜 全6巻合本版(参照 2021.12.11)
・司馬遼太郎 燃えよ剣(土方歳三)
こちらは新選組の立場での書籍です。
佐幕派と倒幕派が対立する幕末の激動期。武州多摩のバラガキだった土方歳三は、近藤勇、沖田総司らとともに、幕府徴募の浪士組にまじって、京へ向かう。京都守護職御預の名のもと、「新選組」を結成。副長・土方は厳しい局中法度を定め、類のない苛烈な軍事集団を創り上げ、池田屋事件などで、世にその名を轟かせていく――。しかし、薩長同盟成立で、時流は一気に倒幕へ。土方は最後まで激しく抵抗、夢と信念を貫き、江戸、会津、箱館へ向かう。稀代の男の生涯を巧みな物語展開で描いた、傑作長編。
文藝春秋BOOKS 燃えよ剣
■明治時代
・司馬遼太郎 坂の上の雲
映像化もされているのでご存じの方も多いとは思いますが、日露戦争の話ですね。
近代国家の仲間入りをしたばかりの日本が、強国のロシアと戦い、苦戦しながらも、海戦においてバルチック艦隊を打ち破るところは、圧巻です。
途中の陸戦のパートは相当厳しいんですよね。
明治維新をとげ、近代国家の仲間入りをした日本は、息せき切って先進国に追いつこうとしていた。この時期を生きた四国松山出身の三人の男達―日露戦争においてコサック騎兵を破った秋山好古、日本海海戦の参謀秋山真之兄弟と文学の世界に巨大な足跡を遺した正岡子規を中心に、昂揚の時代・明治の群像を描く長篇小説、全八冊が待望の合本化!
文藝春秋BOOKS 合本 坂の上の雲(参照 2021.12.11)
■大正時代
特になし
■昭和時代
・山岡荘八 小説 太平洋戦争
和平のため奔走する首相・東条英機だが、ルーズベルト大統領は対日戦争の肚を固めていた。開戦か和平か混乱する中、山本五十六は連合艦隊司令長官就任の祝賀会の席で「天命を待つのみでは祖国の安泰は期しがたい」といってのけた……。報道班員として従軍した著者による、太平洋戦争全史を描いた唯一の大河小説。 開戦から終戦までを描き切った、現代人必読の名著、全6巻。
講談社BOOK倶楽部 新装版 小説太平洋戦争 全6冊合本版(参照 2021.12.11)
■知識編
日本史の歴史小説ではないですが、歴史小説を読む上で、読んでおくと更に面白くなる書籍です。
・浅野裕一 孫子
孫氏の兵法ですね。戦いにおける基本戦術が示されています。
戦いの前の事前準備の大切さ、敵をだます大切さ、実際に戦闘せずに敵を屈服させる大切など。
よく自軍の兵力と敵軍の兵力数が10倍の場合、5倍の場合、2倍の場合、同数の場合、どう戦うべきという、歴史ものでよく出る表現も説明されます。
歴史小説と、この書籍を交互に読むことで、戦略、戦術が徐々にわかるようになり、わかるようになってくると、更に小説を楽しめるようになります。
「戦わずして人の兵を屈するは、善の善なる者なり」などの名言で知られる『孫子』。春秋時代の孫武(そんぶ)が著わし、二千年以上も読み継がれた名高い古典は世界最古の兵法書として、また人間界の鋭い洞察の書として親しまれ、今日もなお組織の統率法や人間心理の綾を読みとるうえで必携とされている。本書は、従来の宋時代のテキストより千年以上も古い前漢武帝時代の竹簡文に基づく精密な唯一の解説である。
講談社BOOK倶楽部 孫子(参照 2021.12.11)
・マキアヴェッリ 君主論
こちらはどちらかというと、治世論ですね。
占拠した国を、どのように統治するかを示した書籍です。
ルネサンス期イタリアの政治的混乱を辛くも生きたマキアヴェッリ(1469-1527)は外交軍事の実経験と思索のすべてを傾けて,君主たるものが権力をいかに維持・伸長すべきかを説いた.人間と組織に切りこむその犀利な観察と分析は今日なお恐るべき有効性を保っている.カゼッラ版を基に諸本を参照し,厳しい原典批判をへた画期的な新訳.
岩波書店 君主論(参照 2021.12.11)
・クラウゼヴィッツ 戦争論
こちらは、近代戦争の特質を説明しています。
ナポレオン一世により本質的な変貌をとげた戦争形態たる国民戦争を精密に分析して,近代戦争の特質を明らかにした戦争哲学である.なお,戦史の理論的問題に正しい視点を提示し,戦争と政治・戦争の原型・戦争の本性を明らかにする.軍事専門家のみならず,エンゲルス,レーニンなどにも多くの影響を与えた.
岩波書店 戦争論 (上)(参照 2021.12.11)
■成美堂出版の「図解シリーズ」
大雑把にアウトラインを確認していきたい場合、成美堂出版の「図解シリーズ」もおすすめです。
・図解 日本史
・図解 戦国史
■くま田 ブログ-書籍_おすすめ_小学館版-学習まんが-日本の歴史
小学版の歴史漫画を紹介している記事となります。
漫画の感じも記載しておりますので、参考にしていただけるとありがたいです。
初稿:2021.12.11
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